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ドラマ感想日記~拘りを持たず程よく頑張る

『ブラックボード~時代と戦った教師たち~』第3夜(感想)

「現代の中学校生徒との不適切な関係を疑われた女性教師…彼女が命がけで守ったものとは?」

2011年、大田区立都中学は完全なる学級崩壊の状態。3年担任の英語教師・滝沢桃子(松下奈緒)が黒板に書く「my dream」の文字も虚しく、授業に参加する者は誰もいない。それでも粘り強く生徒と向き合う桃子を、かつて後藤明の同僚教師で今は校長の涼子(倍賞美津子)は応援する。
ある日、最も反抗的な態度をとっていた転入生の大宮正樹(神木隆之介)が、家庭環境から十分な教育を受けていないと知った桃子は、個別指導にあたるのだが…。
生徒と不適切な関係を結んだと批判された彼女は、「愛」「夢」そして「学校の意味」をどう語るのか。
HPより
http://www.tbs.co.jp/blackboard/
第三夜キャスト: 松下奈緒 神木隆之介 加藤シゲアキ 松井珠理奈 戸田恵子 原田美枝子 上川隆也 倍賞美津子

今回は1、2夜とは違ってけっこうドラマな気がしました。
主人公の滝沢桃子(松下奈緒)をとうして、学校のすばらしさとか、あり方というものがよく描かれて、卒業式というラストからも3夜にふさわしい内容だったと思います。

ちょっと引っかかるところは、裁判ざたも大げさだったり、あれこれ無理やり付け足す部分が、
どうもいらなかったようにも思うけど、2時間の枠を埋めなければならないという事情からも仕方ないということなのでしょう。

ドラマの大半を描かれたと思われるこのシーン・・、
桃子が実は字があまり読めなかったという正樹(神木隆之介)の真相に向いあうところもよかったです。
やはり母の愛をあまり知らなかったということで、抱きしめるというシーンも温かい気持ちになったけど、そこをついてくるのは、ちょっとササクレてしまったけど、(笑)
盛り上げるところとして、ここなのかなぁ~という疑問府は残りました。
その後の正樹がだんだんやさしくなっていく様子とかをここでいっぺんに切ったことになるので、もう少しそうした姿を観たかったんだけど、まぁ~仕方ないということなのでしょう。
少し表情がやわらいだ正樹っていう部分を盛り上げてもよかったのにと、、裁判シーンを取ってしまい、
単に字が読めないエピソードをまなみ(松井珠理奈)に垣間見られてしまった!!というストーリーで十分だったじゃないのかとも思いました。

卒業式が終わって、生徒の前に顔をだしたくない桃子が教壇に立つ最後の授業は、もう涙がここは溢れました。
心持ち、こういうシーンはお芝居とわかっていても、感動するものなのかと思うけど、
桃子役の松下奈緒さんが、、なんというかこみ上げるような嬉しさがみうけられたように思うし、感極まったような喜びを放っていたように思えてなりませんでした。
なんか高揚しているシーンにぴったりというか、卒業式というのは高揚感に包まれてしまうというものでしょうね。

学級崩壊といったことがそのままだったら、多分こうした光景や気持ちで送りだすことはできなかったし、
例え卒業できたとしても学校生活という思い出も殺伐としていただろうし、夢に向かうこともなかったのではないかって、思うんですよね。
つまり学校は、学習だけでなく、人と人とがぶつかったり、励ましあったり、ケンカしたり、仲直りしたり、笑ったりと、同じ時代を共有したりして、もっとも多感な時期の大切な1ページであるけれど、
そうしたあたりまえの思い出が、しっかりした思い出として残してあげる場だったり、あるべき姿形へと導く場ではないかと、
「卒業式」での最後の授業ではそんなことをかんじました。

生徒たちにとってはここまで導いてくれた先生への感謝の気持ちもピークで、そんな生徒たちの姿を見守る先生にとっては、まさに「生きがい」であり感無量ってことなのでしょうね。
とりわけ、それを一番わかっている正樹の
MY DREAM ・・・teacher は涙でした。


ブラックボードは、いつの時代も生徒たちを見守り、思いを映し出してゆく大きな鏡なのでしょうね。
やはり、黒板のある風景、温かみをかんじます。

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