犬童一心と樋口真嗣の共同監督で、2010年夏より製作開始、東宝とアスミック・エースの配給で2012年11月2日に公開された。TBS開局60周年記念作品。主演は野村萬斎。累計興行収入28.4億円を記録するヒット作となり[2]、第36回日本アカデミー賞で多数の優秀賞を受賞するなどの評価を受けた。
(キャスト)
成田長親:野村萬斎
甲斐姫:榮倉奈々
酒巻靭負:成宮寛貴
柴崎和泉守:山口智充
石田三成:上地雄輔
大谷吉継:山田孝之
長束正家:平岳大
たへえ:前田吟
かぞう:中尾明慶
ちよ:尾野真千子
ちどり:芦田愛菜
留:ピエール瀧
山田帯刀:和田聰宏
成田泰高:谷川昭一朗
すが:ちすん
権平:米原幸佑
雑賀の狙撃兵:中村靖日
服部大五郎:黒田大輔
市原直右衛門:古村隼人
佐竹義宣:笠原紳司
成田氏長:西村雅彦
北条氏政:中原丈雄
珠:鈴木保奈美
成田泰季:平泉成
和尚:夏八木勲
豊臣秀吉:市村正親
正木丹波守利英:佐藤浩市
映画はもっぱらテレビ視聴を決め込んでますが、いい映画がやっていてよかった~。 (2014年1月、TVでの視聴。)
「7人の侍」などの古き良き日本映画を、思い出すようないい映画だったことから、
この映画の制作人にも興味が出てきたけど、昨今のハリウッドに染まったような時代劇映画とは違って、若手中心のキャストや飾らない斬新な作り方は、こんなものを作れるんだという日本映画の底力を見た思いだった。
このような時代劇映画は見たことがないし、かなり心に響く映画だったことでも魅了されるばかりだった。
「ずれている方がいい」というのが、どうもこの映画のテーマではないかと勝手に思ったけど、惚れ惚れするほど野村萬斎さんがよかったし、他のキャストの方も皆いいかんじだった。
まぁ多少、攻める側との吊り合いがとれていたのだろうかとか、気になる点もあったにはあるけど。
史実との関係はノータッチで、映画やドラマを見た感想を書くのがこのブログの方針ですが、史実も興味深いようで、北条氏の小田原城落城時までもちこたえた支城は忍城だけだったというのも、まさにドラマチック。そんな史実をあまり取り上げられていなかったことも、嘘のようでもありますね。
大河ドラマもこの映画をお手本にして欲しいばかり。(笑)
そういうわけで何を考えているのか分かり辛い成田長親(野村萬斎)は、
農民たちを思う心優しい面があるのに、戦いを選んでしまったのが、ちょっと映画的なストーリーに仕立てたぽくて、納得し難い点でもあったけど、戦いを決意するまでのあの、押し問答は意外と引き付けられる場面だったなぁ~。
友とも言える正木丹波守利英(佐藤浩市)が、乱心したのか、お子様ランチか~!と必至になって説得している立場が、やがて・・一人だけになり、正論よりも気持ちの問題になっていく佐藤さんもなんとも好演していてよかった・・。
ここは、この二人の関係をよく表しているようで、とても好きな場面だったけど、
成田長親と片思いな甲斐姫(榮倉奈々)の絡みも意外とけっこう楽しめるものでよかったですね~。
ちよ(尾野真千子)エピソードから、二人の関係がなんとなく読み取れる気もして、温かみが感じられた。
時代劇ということで戦うばかりのシーンではなく、人間味が溢れ出ていたことでも、もう魅了されっぱなしだった。
登場する人物たちの熱い魂に焦点を向けて、戦う場面までも描くと・・こうなるといういい映画でした。
裏ドラマも見ていたので録画視聴でしたが、この映画は震災で水攻めが問題視されて公開が延期された経緯もあったんですね。